ピアノ練習が続かないのはなぜ?
「ピアノを始めたときはやる気に満ちていたのに、気がつけば練習を面倒に感じてしまう」
「忙しくてピアノを練習する時間がない」
こんなふうに思った経験はありませんか?
毎日コツコツ練習することが大切だと分かっていても、モチベーションが続かないのは自然なことです。
ですが、頑張る気持ちだけに頼らずちょっとした工夫をすることで、練習を続けやすくすることができます。
・学校や習い事で忙しく、思うようにピアノ練習の時間が取れていないお子さん(を持つ親御さん)
・ピアノを始めたばかりで、まだ練習の習慣がついていないお子さん(を持つ親御さん)
・仕事や家事で毎日がバタバタして、ピアノの練習を後回しにしがちな大人の方
4歳からピアノを始めて音高・音大と進み、約30人の生徒にピアノを教えながら現役で演奏活動を続ける私が、ピアノの練習が続かないときに役立つシンプルなアイデアをご紹介します。
ピアノ練習を続けるための工夫4つ
1. 大きな目標より「小さな達成感」を積み重ねる
「一曲仕上げるまで頑張ろう!」と思っても、完成までの道のりが長すぎて途中で気持ちが折れてしまうことがあります。
何事も一気に頑張ろうとすると、疲れるのは当たり前です。
大切なのは、一気に頑張ることではなく継続的に練習をすること。
そのために、
・今日は1ページだけ譜読みする
・右手だけ最後まで通してみる
といった小さな目標を設定することが重要です。
達成できたという満足感が積み重なると、自然と次の練習につながります。
すごく忙しくてそこまで練習時間がとれないという人は、「一日2小節ずつ弾けるようにする」といった、少し頑張れば誰でも達成できそうな目標設定でも良いかと思います。
これならできそうな気がしてきますよね。
2. 練習を「ゲーム感覚」に変える
単調な繰り返し練習は、飽きやすいものです。
ですが、練習を練習と思わないでゲームのように取り組むことで、気がついたらたくさん練習していたということも可能です。
・何回連続でミスなく弾けるか
・メトロノームのテンポを一段ずつ上げて挑戦
など、自分なりのルールを作ってみましょう!
まるでゲームを攻略していくように、練習が楽しく感じられるようになります。
私も子供や学生の頃、ゆっくりから練習を始めて「この速さで弾けたら次はメトロノームのメモリを4あげて弾けるかやってみよう」といった感じで、自分でルールを決めて繰り返し、一回ずつ達成感を得ながら理想のテンポまで何度も同じ曲を弾いていました。
自然に何度も弾くことになるので、気がついたら曲が弾けるようになっていました。
3. 練習時間は短くてもOK
「30分は練習しないと意味がない」と思うと、ハードルが上がってしまいます。
それに、はたして30分以上練習しなければ本当に意味がないのでしょうか?
私は、ピアノ上達において何よりも大切なのは「短い時間でも毎日ピアノに触れて練習すること」だと思います。
特に、仕事や家事で忙しい大人の方、学校や習い事で忙しいお子さん、ピアノを練習することが習慣になっていないお子さんにとっては、なおさらです。
5分でも10分でも鍵盤に触れることが習慣づけにつながります。
忙しい日は「好きなフレーズだけ弾く」だけでも十分です。
完璧を目指さず、少しでも続けることを優先しましょう。
4. モチベーションのご褒美を用意する
練習へのモチベーションを保てるように、練習後の自分にご褒美を用意することも効果的です。
練習に取り組めたら、
・お気に入りのお茶を飲む
・好きな動画を見る
・いつもは制限のあるゲームを少し長くできる(お子さんの場合)
といった小さなご褒美を決めると効果的です。
練習そのものだけでなく練習の後の楽しみをセットにすることで、続ける力になります。
なんだかモノで釣っているような気がして勉強の本質的に良くないのではないかと思う方もおられるかもしれませんが、それよりも大切なのは「練習を続けること」。
たとえモノに釣られていたとしても、それでピアノが上達できればそんなに悪いことではないのではないでしょうか。
まとめ|無理なく楽しく続けよう
ピアノ練習が続かないのは、やる気が足りないからではなく「やり方」に工夫が必要なだけであることがほとんどです。
小さな目標、ゲーム感覚、短時間練習、ご褒美・・・
こうした仕組みを毎日の生活に取り入れると、練習はぐっと続けやすくなります。
誰だってピアノは上達できます。
無理せず、楽しく継続していきましょう。
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