音楽をやっていると必ず出会う「調性」。結局なに?

この曲はハ長調の曲なんだよ!

ハ長調ってなに?
皆さん、「調性」という言葉はご存じですか?
音楽をやっていると、もれなく出会う言葉だと思います。

なんとなく知っているけど…なんだっけ?
こんな方も多いと思います。
今日は知っているようで知らない、「調」のお話をしたいと思います。
「調」を理解することで作品への理解度が増し、説得力のある演奏へと近づくこと間違いありません。
結論
「調」とは、曲それぞれに与えられた色彩感のこと。
種類は全部で24個あり、曲の途中で変わることもあります。(ほとんどの曲が複数の調に移行します)
- 「調」は大きく「長調」と「短調」の2つに分けられる。
- それぞれの「調」はシャープ♯やフラット♭の数が決まっていて(ただし♯・♭決められた順番あり)、特有の響きを持っている。
長調と短調
長調の特徴・種類
長調とは「明るく感じられる調」のことです。
長調は、全部で12種類。
- ハ長調(♯・♭無し)
- ニ長調(♯2個)
- ホ長調(♯4個)
- へ長調(♭1個)
- ト長調(♯1個)
- イ長調(♯3個)
- ロ長調(♯5個)
- 変二長調(♭5個)
- 変ホ長調(♭3個)
- 変ト長調(♭6個)
- 変イ長調(♭4個)
- 変ロ長調(♭2個)
※分かりやすいように「ハニホヘトイロハ」の順で並べています。
○○長調の○に入るカタカナは、ドレミを表しています。
ドレミファソラシド(イタリア音名)→ハニホヘトイロハ(日本音名)
ドレミファソラシドは、実はイタリア音名なんですね。
冒頭に出てきた「ハ長調」は、「ドから始まる明るい調」のことでした。
「ハ長調」は♯や♭がつかないので、白い鍵盤だけで演奏します。
「変(へん)」とは、♭を日本語で表したものです。
「嬰(えい)」とは、♯を日本語で表したものです。
「変ロ長調」とは「シ♭から始まる明るい調」のことです。
短調の特徴・種類
短調とは「暗く感じられる調」のことです。
短調は、全部で12種類。
- ハ短調(♭3個)
- 二短調(♭1個)
- ホ短調(♯1個)
- ヘ短調(♭4個)
- ト短調(♭2個)
- イ短調(♯・♭無し)
- ロ短調(♯2個)
- 嬰ハ短調(♯4個)
- 変ホ短調(♭6個)
- 嬰へ短調(♯3個)
- 嬰ト短調(♯5個)
- 変ロ短調(♭5個)
ここで気が付くこと
♯や♭の数によって、長調・短調ひとつずつ振り分けられていることに気が付きます。
♯・♭無し → ハ長調・イ短調
♯1個 → ト長調・ホ短調
♯2個 → 二長調・ロ短調
♯3個 → イ長調・嬰ヘ短調
♯4個 → ホ長調・嬰ハ短調
♯5個 → ロ長調・嬰ト短調
♭1個 → ヘ長調・二短調
♭2個 → 変ロ長調・ト短調
♭3個 → 変ホ長調・ハ短調
♭4個 → 変イ長調・ヘ短調
♭5個 → 変二長調・変ロ短調
♭6個 → 変ト長調・変ホ短調
それぞれもっと詳しく関係性や法則性があるのですが、ここでは種類のみでとどめています。(また別の記事で解説します)
まとめ
「調」または「調性」とは、曲の色を決める重要な要素です。
調には「長調」と「短調」と大きく分けて2つあり、さらにそれぞれ12種類存在しています。
♯や♭の数によって、「長調」「短調」ひとつずつ振りわけられます。
今、自分が何調で演奏しているかを認識し、その調の響きの特徴を捉えて演奏することは、より良い演奏を求めるうえで不可欠です。
理解度を増して、さらなる向上を目指しましょう。
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