♯3 【初心者向け】音楽の「調性」とは?ハ長調・イ短調ってなに?

音楽の知識と楽しみ方

ピアノや楽器を習っていると、必ず出てくる言葉——「調(ちょう)」や「調性」

ですが、実はそれらをよく分からないままにしていませんか?

4歳からピアノを始めて音高・音大・音大の院に進み、大人子ども含め累積約50名以上にピアノを教え、現役で演奏活動を続ける筆者が、

初心者の人にもわかる「調」について、わかりやすく解説します。

「ハ長調」ってなに?

「この曲はハ長調の曲なんだよ!」
「ハ長調って、なに?」

音楽をやっていると、誰もが一度はこんな会話に出会います。

今日はそんな「調性」について、分かるようで分からないポイントを整理してみましょう。

調性とは?

「調」とは、

曲それぞれに与えられた“色”や“雰囲気”のこと。

音の並び方(音階)によって、曲全体の響きの印象が変わります

調には全部で 24種類(長調12+短調12) があり、

曲の途中で別の調に移ること(転調)もよくあります。

調の2つの種類:「長調」と「短調」

調は大きく分けて2つあります。

  • 長調(メジャー) … 明るく感じる調
  • 短調(マイナー) … 暗く感じる調

長調の種類と特徴

長調は「明るい響き」が特徴で、全部で12種類あります。

調名♯・♭の数
ハ長調なし
ト長調♯1個
ニ長調♯2個
イ長調♯3個
ホ長調♯4個
ロ長調♯5個
へ長調♭1個
変ロ長調♭2個
変ホ長調♭3個
変イ長調♭4個
変二長調♭5個
変ト長調♭6個

たとえば「ハ長調」はドから始まる明るい調で、♯や♭がつかないため白鍵だけで弾ける曲になります。

短調の種類と特徴

短調は「少し暗く、切ない響き」が特徴です。こちらも12種類あります。

調名♯・♭の数
イ短調なし
ホ短調♯1個
ロ短調♯2個
嬰ヘ短調♯3個
嬰ハ短調♯4個
嬰ト短調♯5個
二短調♭1個
ト短調♭2個
ハ短調♭3個
へ短調♭4個
変ロ短調♭5個
変ホ短調♭6個

たとえば「イ短調」はラから始まる暗い調で、ハ長調と対になる関係にあります。

♯や♭の数で分かる「調の法則」

実は、♯や♭の数を見れば、長調と短調がペアで対応していることが分かります。

♯・♭の数長調短調
なしハ長調イ短調
♯1個ト長調ホ短調
♯2個ニ長調ロ短調
♯3個イ長調嬰ヘ短調
♯4個ホ長調嬰ハ短調
♯5個ロ長調嬰ト短調
♭1個へ長調二短調
♭2個変ロ長調ト短調
♭3個変ホ長調ハ短調
♭4個変イ長調へ短調
♭5個変二長調変ロ短調
♭6個変ト長調変ホ短調

つまり、調号(♯や♭の数)を見るだけで、調を推測できるというわけです。

まとめ|「調」を知ることは、演奏を深める第一歩

「調」や「調性」は、曲の印象を決める大切な要素です。

同じメロディでも、調が変わるとまったく違う雰囲気に感じられます。

  • 調には「長調」と「短調」の2種類がある
  • それぞれ12種類ずつ、合計24の調が存在する
  • ♯や♭の数で、どの調かを判断できる

自分が今、何調で弾いているかを意識して演奏すると、音楽の表情がより豊かになりますよ。

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