絶対音感は生まれつき?よく議論される問題。

子供に音感をつけさせるためにピアノを習わせたい!

でも、絶対音感は生まれつきのものじゃないのかな。
あとから身につけられるのかな?
結論
絶対音感はあとから(後天的に)身につけられる。
ただしそれは、「正しい教育を受けたら」の話。
絶対音感をあとから身につけた私の体験談
4歳からピアノを習い始め、かれこれ二十数年弾いてきている私。
音高生・音大生時代は、ソルフェージュのクラスでだいたい一番上のクラスでした。
ソルフェージュとは、楽譜にある旋律を正しい音程で歌ったり、ピアノで弾いた旋律や和音をリズム通りに楽譜に書き写す、という分野です。
絶対音感がなければ、正しい音程で歌ったり、正しく聴き取って楽譜に書き写すのは、困難でしょう。
もちろん、前述の「後天的」とは別に、大きくなってから訓練で多少できるようにはなります。
ですが、それはかなりの苦労を伴います。
私は特別に苦手意識もなく、自然と聞き取れるようになりました。
では、私は生まれつき絶対音感を持っていたのか?
それは 否 です。
どこかの天才ピアニストのように、何の訓練もなしに聞こえてきた音楽をピアノで再現する、なんて芸当はしたこともないし、できません。
ですが、私は幼少期にピアノを始め、ある訓練を受けたことによって正しい音程で歌うことができ、正しく音を聞き取ることができるようになりました。
私が幼少期に受けた訓練
私が幼少期に受けた訓練、それは…
ドレミで歌をうたうこと。(ピアノあり)
たったこれだけです。
もちろん、ソルフェージュは楽譜の書き方を知らないと書けないので、それだけでは不十分ですが、絶対音感という意味においてはとても効果的です。
実際にピアノを教えるようになってみて、よりそれを実感しています。
小さいときに別の先生のもとで習い、その後大きくなって私のところにきた生徒さんで、

歌はそんなに歌ってこなかった。
という方がいました。
いざ歌わせてみると、音符の読み間違えは当たり前、自分が出している音が正しいかわからない、目をつぶり単音を聞かせて「何の音?」と尋ねても、ちんぷんかんぷんな回答…
小さいときからよく歌ってきた子との違い
私のもとで小さいときから習っている生徒さん。
宿題で出た課題を弾くだけではなく、ピアノに合わせて大きな声で歌わせます。
本人は楽しく歌っているだけなのですが、繰り返すうちに自発的に正しい音程で歌えるように。
本人も無意識のうちに音感を身につけられていました。
子供に絶対音感をつけさせたい親御さんへ(まとめ)
絶対音感は、幼少期にピアノに合わせてドレミで歌う訓練を繰り返せば、身につけられます。
一回二回で終わりではなく、継続することが大切です。
ピアノの先生によっては、あまり歌を重視していない方もおられると思います。
そんな時は先生にご相談するか、ご家庭で歌う作業(遊びでも構いません)を行うといいでしょう。
天才ピアニストのような音感は持てないかもしれませんが、好きな音楽のメロディーを聞き取ってピアノで演奏することもできるようになります。
そんなささやかなプレゼントを、ぜひお子さんに贈ってあげてください。
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