♯19 絶対覚えたいドイツ音名

楽典・音楽史

皆さん、ピアノ上級者ほど「ドレミファソラシド」ではなく、

「ツェーデーエーエフゲーアーハーツェー」と呼んでいるのをご存じですか?

この言葉を知っている人は、「ああこの話ね。」となってしまうかと思いますが、

これから勉強するという方には、ぜひ今日の記事を読んでいただきたいです。

結論!

ピアノ上級者は「ドレミ」ではなく、ドイツ語呼びをする。それは、ドイツ語のアルファベット読みからきていて、覚えるのは比較的簡単。

では、具体的にみていきましょう。

「ドレミファソラシド」は「C D E F G A H C」

皆さんがよく使う「ドレミファソラシド」はイタリア音名です。

実は、日本語じゃないんですよね。英語でもありません。

ちなみに日本音名は、「ハニホヘトイロハ」です。

そして、今回学ぶのが「ドイツ音名」

まずは読みからではなく、アルファベットでご紹介しましょう。

「ド」・・・・・・・・「C」

「レ」・・・・・・・・「D」

「ミ」・・・・・・・・「E」

「ファ」・・・・・・・「F」

「ソ」・・・・・・・・「G」

「ラ」・・・・・・・・「A」

「シ」・・・・・・・・「H」

順番に並べると、「C D E F G A H (C)」となります。

次に読み方を説明します。

分かりやすいところもありますが、分かりづらいところもあるので、

呪文のように唱えて、まとめて覚えることをおすすめします。

「C D E F G A H (C)」の読み方は、

「ツェーデー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー・(ツェー)」

です。何度も口に出して言いましょう。

一つずつ書き直します。

「ド」・・・・・「C」・・・・・「ツェー」

「レ」・・・・・「D」・・・・・「デー」

「ミ」・・・・・「E」・・・・・「エー」

「ファ」・・・・「F」・・・・・「エフ」

「ソ」・・・・・「G」・・・・・「ゲー」

「ラ」・・・・・「A」・・・・・「アー」

「シ」・・・・・「H」・・・・・「ハー」

(「ド」・・・・・「C」・・・・・「ツェー」)

なぜか「C」から始まって、アルファベット順にいくかと思いきや「G」の後Hが来る前に「A」が入るという・・・。

読み方にも特徴があるので、唱えてさえいれば比較的覚えやすいです。

「ドレミファソラシド」が「C D E F G A H C」なのはわかったけれど、

「黒鍵はなんて読んだらいいのだろうか」

「♯や♭の時はどう呼ぶの?」

と思いますよね。

次では♯・♭のときの「ドイツ音名」をお伝えします。

♯は+「is」、♭は+「es」がつく

♯、♭のときの「ドイツ音名」呼びにはある特徴があります。

♯のときは、「ドイツ音名」+「is」

♭のときは、「ドイツ音名」+「es」

が付きます。(言葉の関係で一部例外あり。)

早速♯からお伝えします。

♯の「ドイツ音名」

「ド♯」・・・・・「Cis」・・・・・「チス」

「レ♯」・・・・・「Dis」・・・・・「ディス」

「ミ♯」・・・・・「Eis」・・・・・「エイス」

「ファ♯」・・・・「Fis」・・・・・「フィス」

「ソ♯」・・・・・「Gis」・・・・・「ギス」

「ラ♯」・・・・・「Ais」・・・・・「アイス」

「シ♯」・・・・・「His」・・・・・「ヒス」

ドから順番に半音ずつ上がるようにドイツ語読みをすると、

「ツェーチス、デーディス、エーエイス、エフフィス、ゲーギス、アーアイス、ハーヒス、ツェー」

となります。

♭の「ドイツ音名」

「ド♭」・・・・・「Ces」・・・・・「ツェス」

「レ♭」・・・・・「Des」・・・・・「デス」

「ミ♭」・・・・・★「Es」・・・・・「エス」

★「e」が重なるので「(e)s」となり、eが省略。

「ファ♭」・・・・「Fes」・・・・・「フェス」

「ソ♭」・・・・・「Ges」・・・・・「ゲス」

「ラ♭」・・・・・★「As」・・・・・・「アス」

★母音が重なって発音しづらいため、「e」省略。

「シ♭」・・・・・★★★「B」・・・・・「ベー」

★★★なぜか「シ♭」だけ、突然の「B(ベー)」。注意。

ドから順番に半音ずつ下がるようにドイツ語読みをすると、

「ツェーツェス、ハーベー、アーアス、ゲーゲス、エフフェス、エーエス、デーデス、ツェー」

となります。

長調は「dur」、短調は「moll」

長調は、ドイツ語で「dur(ドゥア)」、短調は、ドイツ語で「moll(モール)」といいます。

よって、

「ハ長調」は、「C dur」(ツェードゥア)

「ハ短調」は、「c moll」(ツェ―モール)

となります。

短調は、主音を表すドイツ音名を小文字表記する決まりがあります。

×C moll    c moll

今回は、「ドレミファソラシド」のドイツ音名を紹介しました。

「ドレミファソラシド」をドイツ音名に変換すると、

「C D E F G A H C」

「ツェーデーエーエフゲーアーハーツェー」となります。

そして、

・♯の音は「ドイツ音名」+「is」

・♭の音は「ドイツ音名」+「es」

という特徴があります。

♯「cis dis eis fis gis ais his

♯「チス・ディス・エイス・フィス・ギス・アイス・ヒス」

♭「ces des es fes ges as b」

♭「ツェス・デス・エス・フェス・ゲス・アス・ベー」

ドイツ語で長調は「dur(ドゥア)」、短調は「moll(モール)」と表します。

よって、ハ長調なら「C dur(ツェ―ドゥア)」、ハ短調なら「c moll(ツェーモール)」となります。

以上が音楽上級者が使う、絶対覚えたいドイツ音名の話でした。

皆さんの学びの助けとなれたらうれしいです。

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