上級者ほど、使うのは「ドレミ」ではなく「ツェーデーエー」
皆さん、ピアノ上級者ほど「ドレミファソラシド」ではなく、
「ツェーデーエーエフゲーアーハーツェー」と呼んでいるのをご存じですか?
この言葉を知っている人は、「ああこの話ね。」となってしまうかと思いますが、
これから勉強するという方には、ぜひ今日の記事を読んでいただきたいです。
結論!
ピアノ上級者は「ドレミ」ではなく、ドイツ語呼びをする。それは、ドイツ語のアルファベット読みからきていて、覚えるのは比較的簡単。
では、具体的にみていきましょう。
「ドレミ」はイタリア音名、「ツェーデーエー」はドイツ音名
「ドレミファソラシド」は「C D E F G A H C」
皆さんがよく使う「ドレミファソラシド」はイタリア音名です。
実は、日本語じゃないんですよね。英語でもありません。
ちなみに日本音名は、「ハニホヘトイロハ」です。
そして、今回学ぶのが「ドイツ音名」!
まずは読みからではなく、アルファベットでご紹介しましょう。
「ド」・・・・・・・・「C」
「レ」・・・・・・・・「D」
「ミ」・・・・・・・・「E」
「ファ」・・・・・・・「F」
「ソ」・・・・・・・・「G」
「ラ」・・・・・・・・「A」
「シ」・・・・・・・・「H」
順番に並べると、「C D E F G A H (C)」となります。
次に読み方を説明します。
分かりやすいところもありますが、分かりづらいところもあるので、
呪文のように唱えて、まとめて覚えることをおすすめします。
「C D E F G A H (C)」の読み方は、
「ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー・(ツェー)」
です。何度も口に出して言いましょう。
一つずつ書き直します。
「ド」・・・・・「C」・・・・・「ツェー」
「レ」・・・・・「D」・・・・・「デー」
「ミ」・・・・・「E」・・・・・「エー」
「ファ」・・・・「F」・・・・・「エフ」
「ソ」・・・・・「G」・・・・・「ゲー」
「ラ」・・・・・「A」・・・・・「アー」
「シ」・・・・・「H」・・・・・「ハー」
(「ド」・・・・・「C」・・・・・「ツェー」)
なぜか「C」から始まって、アルファベット順にいくかと思いきや「G」の後Hが来る前に「A」が入るという・・・。
読み方にも特徴があるので、唱えてさえいれば比較的覚えやすいです。
「ドレミファソラシド」が「C D E F G A H C」なのはわかったけれど、
「黒鍵はなんて読んだらいいのだろうか」
「♯や♭の時はどう呼ぶの?」
と思いますよね。
次では♯・♭のときの「ドイツ音名」をお伝えします。
♯は+「is」、♭は+「es」がつく
♯、♭のときの「ドイツ音名」呼びにはある特徴があります。
♯のときは、「ドイツ音名」+「is」
♭のときは、「ドイツ音名」+「es」
が付きます。(言葉の関係で一部例外あり。)
早速♯からお伝えします。
♯の「ドイツ音名」
「ド♯」・・・・・「Cis」・・・・・「チス」
「レ♯」・・・・・「Dis」・・・・・「ディス」
「ミ♯」・・・・・「Eis」・・・・・「エイス」
「ファ♯」・・・・「Fis」・・・・・「フィス」
「ソ♯」・・・・・「Gis」・・・・・「ギス」
「ラ♯」・・・・・「Ais」・・・・・「アイス」
「シ♯」・・・・・「His」・・・・・「ヒス」
ドから順番に半音ずつ上がるようにドイツ語読みをすると、
「ツェーチス、デーディス、エーエイス、エフフィス、ゲーギス、アーアイス、ハーヒス、ツェー」
となります。
♭の「ドイツ音名」
「ド♭」・・・・・「Ces」・・・・・「ツェス」
「レ♭」・・・・・「Des」・・・・・「デス」
「ミ♭」・・・・・★「Es」・・・・・「エス」
★「e」が重なるので「(e)s」となり、eが省略。
「ファ♭」・・・・「Fes」・・・・・「フェス」
「ソ♭」・・・・・「Ges」・・・・・「ゲス」
「ラ♭」・・・・・★「As」・・・・・・「アス」
★母音が重なって発音しづらいため、「e」省略。
「シ♭」・・・・・★★★「B」・・・・・「ベー」
★★★なぜか「シ♭」だけ、突然の「B(ベー)」。注意。
ドから順番に半音ずつ下がるようにドイツ語読みをすると、
「ツェーツェス、ハーベー、アーアス、ゲーゲス、エフフェス、エーエス、デーデス、ツェー」
となります。
長調は「dur」、短調は「moll」
長調は、ドイツ語で「dur(ドゥア)」、短調は、ドイツ語で「moll(モール)」といいます。
よって、
「ハ長調」は、「C dur」(ツェードゥア)
「ハ短調」は、「c moll」(ツェ―モール)
となります。
短調は、主音を表すドイツ音名を小文字表記する決まりがあります。
×C moll 〇c moll
まとめ
今回は、「ドレミファソラシド」のドイツ音名を紹介しました。
「ドレミファソラシド」をドイツ音名に変換すると、
「C D E F G A H C」
「ツェーデーエーエフゲーアーハーツェー」となります。
そして、
・♯の音は「ドイツ音名」+「is」
・♭の音は「ドイツ音名」+「es」
という特徴があります。
♯「cis dis eis fis gis ais his」
♯「チス・ディス・エイス・フィス・ギス・アイス・ヒス」
♭「ces des es fes ges as b」
♭「ツェス・デス・エス・フェス・ゲス・アス・ベー」
ドイツ語で長調は「dur(ドゥア)」、短調は「moll(モール)」と表します。
よって、ハ長調なら「C dur(ツェ―ドゥア)」、ハ短調なら「c moll(ツェーモール)」となります。
以上が音楽上級者が使う、絶対覚えたいドイツ音名の話でした。
皆さんの学びの助けとなれたらうれしいです。
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