♯6 音階は作れる?

楽典

音階はどのようにして作られているのか?

皆さん、「音階」という言葉はご存じですか?

その名の通り「音の階段」です。

例えば、ハ長調の音階は「ドレミファソラシド」です。

まるで階段のように、一つずつ音があがっていきます。これが「音階」です。

では、他の調ではどうやって「音階」を作るのだろうか。

例えば、ニ長調の音階は「レミファソラシドレ」?

♯はつけるのだろうか、♭はつけるのだろうか。

前回記事「♯5 調号から調を判断する?」とは別の方法で、音階を作る方法を伝授します。

これを知れば、前回記事と合わせてもっと「調」に対する理解が深まり、

だからニ長調の調号は♯2個だったんだ!」と納得することができます。

音階を作るには「全全半全全全半」で作る

またもや呪文のようなものを出してきました。(笑)

かの有名な「前前前世から~♪」ではありません。

ここで書いた「全・半」とは、「全音」「半音」のことです。

「半音」とは、白鍵・黒鍵ともに含めた隣同士の音のこと。

「全音」とは、半音+半音。間にひとつ鍵盤がある状態のことを指します。

〈例1〉★と★の関係性は、「全音」「半音」どちらでしょうか。

隣り合った音同士なので、答えは「半音」です。

〈例2〉★と★の関係性は、「全音」「半音」どちらでしょうか。

間に鍵盤がひとつあるので、

答えは、「全音」です。

全音と半音の違いは、理解できましたか?

では、これをもとにハ長調の音階を分析してみたいと思います。

ハ長調の音階の分析

ハ長調の音階はどのように作られているのか。

このように「全音全音半音全音全音全音半音

となっているのが、お分かりいただけると思います。

実は、全ての調の音階がこの「全全半全全全半」で作られているのです。

ハ長調以外の音階を実際に作ってみる

長調の音階を作る

それでは、まずはじめに「ド」のお隣である「レ」から始まるニ長調の音階を「全全半全全全半」で作ってみましょう。

〈例3〉ニ長調の音階を作る(調号は♯2個)

(緑●がニ長調の音階です。)

  1. 「レ」の全音うえは、「ミ」
  2. 「ミ」の全音うえは、「ファ♯」
  3. 「ファ♯」の半音うえは、「ソ」
  4. 「ソ」の全音うえは、「ラ」
  5. 「ラ」の全音うえは、「シ」
  6. 「シ」の全音うえは、「ド♯」
  7. 「ド♯」の半音うえは、「レ」

ニ長調の主音である「レ」から「全全半全全全半」で音階を作るとこうなります。

「ファ」と「ド」に♯を付けるという結果になりました。

ニ長調の調号は、♯2個(ファとド)です。

調号から音階を作るのと、同じ結果になりました。

念のため、今度は♭から始めてみましょう。

〈例4〉変ホ長調の音階を作る(調号は♭3個)

  1. 「ミ♭」の全音うえは、「ファ」
  2. 「ファ」の全音うえは、「ソ」
  3. 「ソ」の半音うえは、「ラ♭」
  4. 「ラ♭」の全音うえは、「シ♭」
  5. 「シ♭」の全音うえは、「ド」
  6. 「ド」の全音うえは、「レ」
  7. 「レ」の半音うえは、「ミ♭」

変ホ長調の主音である「ミ♭」から「全全半全全全半」で音階を作るとこうなります。

結果、「シ」と「ミ」と「ラ」に♭がつきました。

変ホ長調の調号は♭3個(シとミとラ)なので同じ結果ですね。

短調の音階を作る

短調の音階も同様に作ることができるのですが、短調は少し特殊で、ひとつの調につき3種類音階があります。

短調の音階の作り方は、次の記事で解説します。

まとめ

各調の調号を知らなくても「全全半全全全半」を知っていれば、誰でも簡単にそれぞれの調の音階を作ることができます。

逆にいえば、そこから調号を見つけることも可能です。

とても覚えやすいので、ぜひ活用してみてください♪

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