
「毎日30分、欠かさずピアノの前に座っている。それなのに、自分が上手くなっている実感がまったくない……。」
そんな不安を抱えていませんか?
まず最初にお伝えしたいのは、毎日30分練習を続けているあなたは、それだけで本当に素晴らしいということです。
ピアノの上達において「継続」こそが最大の難所だからです。
しかし、一人で練習していると「今のやり方で合っているのか」が見えず、暗闇を歩いているような気持ちになるのも無理はありません。
実は、初心者が自分一人で進歩を実感するのは、非常に難しいことなのです。
今回は、なぜ進歩を感じにくいのか、そして「本当の意味での上達」とは何かについて、プロの視点からお話しします。
筆者プロフィール:
4歳よりピアノを始め、埼玉県立大宮光陵高校音楽科、東京音大ピアノ演奏家コース、同大学院修士課程を修了。コンクール受賞歴多数。奨学金授与、短期留学を経験し、現在は演奏活動と並行し累積50名以上の指導に携わる。現役奏者の視点から、ピアノ上達のヒントや本番に強いメンタル術を発信中。
毎日30分の練習は「素晴らしい習慣」!でも、進歩が見えにくいのはなぜ?

まず大前提として、毎日30分ピアノに触れている自分を褒めてあげてください。
大人になってから、あるいは忙しい日常の中で時間を確保するのは並大抵のことではありません。
それなのに進歩を感じられない最大の理由は、「ピアノの上達は、目に見える形ではやってこない」からです。
独学や一人での練習の場合、自分の音を客観的に聴くことが難しく、昨日との微細な違いに気づけません。
レッスンに通っていれば、先生が「先週より指が動くようになりましたね」「音が綺麗になりましたよ」とフィードバックをくれますが、一人の場合はその「鏡」がない状態です。
進歩していないのではなく、「進歩に気づくためのモノサシ」が手元にないだけであることが多いのです。
「3ヶ月」ではまだ早い?本当の上達を実感できるまでの期間

これは少し厳しい話に聞こえるかもしれませんが、大切なことなのでお伝えします。
ピアノを始めて、あるいは再開して「3ヶ月毎日練習した」くらいでは、正直なところ、誰であっても劇的な進歩は実感できません。
ピアノは、脳と神経、そして筋肉を複雑に連携させる高度な作業です。体がその動きに馴染むまでには、どうしても物理的な時間が必要です。
私が教えてきた生徒さんの中にも、「あまりピアノには向いていないのかな……?」と不安そうにしていた子がいました。
しかし、そんな子でも1年、2年と続けるうちに、ある日突然
「あれ、1年前とは比べものにならないくらい弾けるようになっている!」
と確信する瞬間がやってきます。
上達は坂道を登るような直線ではなく、階段のように、ある時急に一段上がるもの。まずは1年、長い目で自分を見てあげてください。
上達の目安は「難曲の攻略」ではなく「短い曲の完成数」

進歩を実感するための一つの目安として、「短い曲を両手で弾けるようになるまでの期間」に注目してみてください。
よくある失敗が、自分のレベルよりもはるかに難しい曲を、何ヶ月も(時には1年以上も)かけて1曲だけ練習することです。
もちろん憧れの曲を弾きたい気持ちは分かりますが、そのやり方だと、その曲の「その部分」しか弾けるようにならず、他の曲に応用が利きません。
これでは、本当の意味での基礎力=上達とは言えません。
- 5段〜8段程度の短い曲を、1ヶ月で1曲仕上げる。
- それを1年で12曲積み上げる。
この方が、結果として読譜力も指のテクニックも飛躍的に向上します。
「1曲を完璧にする」ことよりも「弾ける曲のレパートリーを増やす」ことに意識を向けると、進歩が目に見えやすくなります。
練習時間は重要ではない?「目的意識」が上達のスピードを決める

「毎日30分」という時間は、あくまで目安に過ぎません。実は、ピアノに限らずどんな習い事でも、「目的意識のない練習」は何も生み出さないからです。
ただなんとなく鍵盤に触れ、昨日と同じ場所で間違え、なんとなく最後まで通して終わる。これでは、30分が「時間の浪費」になってしまいます。
大切なのは、時間数よりも「何をどうするか」という目的です。
- 「今日はこの2小節だけ、指がもつれないようにゆっくり5回弾く」
- 「今日は左手の音量を抑えて、右手のメロディを際立たせる」
このように、プロの演奏を聴いたり、教則本のアドバイスを参考にしたりしながら、「考えながら試行錯誤する30分」に変えてみてください。
目的のある練習は、必ずあなたを裏切りません。
一人で悩まず、プロの視点を取り入れる勇気を

進歩しているのか、今の練習法が合っているのか分からないまま、一人で暗闇を走り続けるのはとても大変なことです。モチベーションが切れてしまう前に、ぜひ「他人の目」を頼ってみてください。
レッスンに通うことで、自分では気づかなかった「上達の証」を先生が見つけてくれるはずです。また、練習の質を劇的に変えるアドバイスももらえるでしょう。
もし「いきなり教室に行くのはハードルが高い」「今の練習法が合っているかだけ確認したい」という方がいれば、私のLINE相談(無料)を活用してください。
あなたの今の悩みを聞き、プロの視点からアドバイスをさせていただきます。
ピアノは、長く付き合えば付き合うほど、人生を豊かにしてくれる最高のパートナーです。一人で抱え込まず、プロの力を借りながら、楽しく上達の階段を登っていきましょう!
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筆者プロフィール:
4歳よりピアノを始め、埼玉県立大宮光陵高校音楽科、東京音大ピアノ演奏家コース、同大学院修士課程を修了。コンクール受賞歴多数。奨学金授与、短期留学を経験し、現在は演奏活動と並行し累積50名以上の指導に携わる。現役奏者の視点から、ピアノ上達のヒントや本番に強いメンタル術を発信中。

