♯154 ピアノの加線が読めない悩みよさらば!20年選手も実践する「リズム読み」の極意


「五線の上下に出てくるあの線、何本もあるともうお手上げ……」
「高い音が出てくるたびに、ド、レ、ミ……と指で数えていて、演奏が止まってしまう」

ピアノを練習していて、多くの人が最初にぶつかる壁。それが「加線(かせん)」です。

五線からはみ出した高い音や低い音。
線が増えれば増えるほど、まるで暗号のように見えてきて、譜読みが嫌になってしまう方も多いのではないでしょうか。

しかし、安心してください。ピアノを二十数年弾いてきた私から言わせれば、加線の音符も何も怖くありません

なぜなら、加線になっても「線」と「間(かん)」が交互に並んでいるというルールは、五線の中と全く同じだからです。
そして、私自身もすべての加線をパッと暗記しているわけではありません。

今回は、私が今でも使っている、加線を瞬時に読み切るための「リズム読み」という裏技を公開します。

筆者プロフィール:
4歳からピアノを始める。音高・音大・音大の院に進み、大人子ども含め累積約50名以上にピアノを教え、現役で演奏活動を続けている。

なぜ「1つずつ数える」と間違えるのか?

多くの初心者の方は、知らない加線が出てくると「ド、レ、ミ、ファ、ソ……」と、隣同士の音を1つずつ順番に数えていきます。
実は、これが譜読みを遅くし、ミスの原因を作る最大のポイントです。

1つずつ数えると、途中で「今、線の上だっけ?間の音だっけ?」と混乱しやすくなります。数える数が増えれば増えるほど、そのリスクは高まります。

譜読みが早い人は、実は「一個飛ばし」で世界を見ています。

「線」と「間」の性質を味方につける

楽譜の音符は、必ず「線の上の音」と「線と線の間の音」が交互に並んでいます。
ここで重要なのは、「線から次の線への移動は、必ず一個飛ばしの音になる」ということです。

  • 線から線へ:ド→ミ→ソ→シ……(3度の関係)
  • 間から間へ:レ→ファ→ラ→ド……(3度の関係)

加線が何本も書かれている音を瞬時に読むには、この「一個飛ばしの感覚」をリズムに乗せて使うのがコツです。

20年選手も実践!爆速で読む「リズム読み」のテクニック

私が加線を読むとき、頭の中では特定の音を「基準」にして、そこからリズムよくスキップしています。

具体的なやり方

基準となる「確実にわかる音」を決めたら、そこから「一個飛ばしの音(線の音、または間の音)」だけにアクセントをつけてリズミカルに読んでいくのです。

例えば、ト音記号の高い「ファ(五線の第5線の上)」を基準にして、さらにその上にある加線3本の「線の音」を読みたいとき、私はこう頭の中で鳴らしています。

ファ(アクセント!)→[ソ]→(アクセント!)→[シ]→(アクセント!)→[レ]→(アクセント!!)」

すると、「あ、これはミの音だ!」と一瞬で導き出せます。

間の音を数える必要はありません。線の数だけアクセントを置いて、リズムに乗って「ファ・ラ・ド・ミ!」とジャンプするだけです。

音域が低くなるヘ音記号の下の加線でも全く同じです。

間か線、どちらか一方に狙いを定めて、そこだけを強調して読んでいく。

慣れてくると、階段を1段飛ばしで駆け上がるような感覚で、一瞬で音名にたどり着くことができます。

【筆者の経験談】完璧に暗記しなくていいという解放感

「ピアノの先生なら、どんなに高い音もパッと見た瞬間にわかるんでしょう?」

と思われるかもしれません。

もちろん、よく出てくる加線は形として覚えています。
しかし、現代曲や複雑なクラシック曲で、見たこともないような高さの加線が出てきたとき、私も皆さんと同じように数えています

二十数年ピアノを弾いていても、すべての加線を「絵」として暗記しているわけではないのです。

大切なのは、「数え方の効率」です。

生徒さんの横でレッスンをしているときも、私はよく手を叩きながら「はい、一個飛ばしで!ド、ミ、ソ、シ!」とリズムを刻みます。

「1、2、3……」と一音ずつ指で数えていた生徒さんも、この「リズム読み」を覚えると、まるでパズルが解けたようにパッと明るい表情になります。

「一つずつ丁寧に読まなければならない」という呪縛を解いて、リズムに乗せて飛ばし読みをする。

このコツ一つで、譜読みのスピードは劇的に変わります。

加線と仲良くなるための練習ステップ

今日からできる、加線アレルギーを克服するステップを紹介します。

  1. 基準の音(ランドマーク)を数個決める
    ト音記号の上の「ド」や、ヘ音記号の下の「ド」など、ここだけは絶対わかる!という基準点を持ちましょう。
  2. 一個飛ばしの呪文を覚える
    「ド・ミ・ソ・シ・レ・ファ・ラ・ド」という響きを口癖にしてしまいます。逆方向(ド・ラ・ファ・レ……)も練習すると最強です。
  3. 線だけ、間だけを辿る
    楽譜を開いて、加線の音が出てきたら「線の音だけ」を追ってみてください。指で追うのではなく、リズムに乗せて声に出してみるのがおすすめです。

まとめ:コツを掴めば加線はもう怖くない!

加線が読めないのは、能力のせいではなく、単に「読み方のコツ」を知らなかっただけ

  • 加線も五線と同じ「線」と「間」のルールでできている
  • 「1つずつ」ではなく「一個飛ばし」でリズムに乗って読む
  • プロでも数えている。ただし、数えるのがめちゃくちゃ速いだけ

この3点を意識するだけで、楽譜の見え方はガラリと変わります。

今まで「高い音が出てきたら嫌だな」と思っていたのが、
あ、あのリズム読みを試すチャンスだ!」と思えるようになったら、あなたの譜読みはもう一段上のステージへ進んでいます。

譜読みのスピードが上がれば、もっとたくさんの曲に出会えます。
ぜひ、次の練習から「リズム読み」を取り入れてみてくださいね!

筆者プロフィール:

4歳からピアノを始める。音高・音大・音大の院に進み、大人子ども含め累積約50名以上にピアノを教え、現役で演奏活動を続けている。

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