♯64 大人になってからでも遅くない!ピアノ再開で得られる5つの喜び

ピアノ教育とレッスンの工夫

「昔ピアノを習っていたけれど、今はすっかり離れてしまった」
「もう一度弾いてみたいけれど、今さら遅いかな……」

そう思っている大人の方は、とても多いです。
ですが結論から言うと、ピアノを再開するのに“遅すぎる”ということはありません

むしろ大人だからこそ、音楽の感じ方や曲への理解が深まり、以前よりも豊かに楽しめることが多いのです。

4歳からピアノを始めて音高・音大・音大の院に進み、大人子ども含め累積約50名以上にピアノを教え、現役で演奏活動を続ける筆者が、
ピアノを再開することで得られる5つの喜び」と、「続けるためのコツ」をお伝えします。

① 子どもの頃にはなかった「理解力」で音楽が見える

大人になると、楽譜の構造や作曲家の意図を理解する力が高まっています。

たとえば、モーツァルトのソナタを弾くとき、当時はただ「きれいな曲」と思っていたものが、今では「この部分は明るい調の中に少し切なさがある」と感じられる。

音楽の背景や形式を知ることで、演奏がより深く、味わいのあるものになります。

② 無理なく、自分のペースで進められる

子どもの頃は「発表会までにここまで弾けるように」といった目標に追われがちでした。
ですが、大人になってからのピアノは自分のペースで楽しめます。

毎日少しずつでも続けることで、少しずつ確実に手がなじんできます。
たとえば、1日15分だけでもピアノに触れる。
通勤中に楽譜を眺めたり、電車の中で指の動きをイメージしたりするだけでも立派な練習です。

「練習できなかった日」より、「今日も少しだけ弾けた」を積み重ねていきましょう。

③ 「弾けるようになった!」という達成感がモチベーションになる

ピアノは、小さな成功体験の積み重ねです。
「昨日よりスムーズに弾けた」「前より音がきれいになった」——そんな瞬間が、再開後のモチベーションになります。

たとえばショパンの「ワルツ」や、ドビュッシーの「アラベスク」など、憧れの曲を少しずつ完成させていく過程には、何歳になっても喜びがあります。

1曲仕上げたときの達成感は、子どもの頃とは比べものにならないほど大きいです。

④ 音楽が日常に彩りを与えてくれる

ピアノを再開すると、生活の中に「音楽を聴く時間」「自分と向き合う時間」が自然と増えます。
忙しい毎日の中でも、ピアノの前に座ると気持ちが整う——そんな経験をする方も多いです。

音を出すことで感情が整理され、リフレッシュやストレス発散にもつながります。

クラシック以外にもポップスや映画音楽など、好きなジャンルを自由に選べるのも大人の特権です。

⑤ 仲間や先生とのつながりができる

ピアノは一人で楽しめる趣味ですが、再開をきっかけに教室やサークル、発表会などで人との交流が生まれることもあります。
同じように「久しぶりにピアノを再開した」という仲間と話す時間は刺激的です。

また、先生のレッスンを受けることで、練習の方向性が明確になり、独学よりもずっと上達が早くなります。

私の生徒さんにも、大人の方がたくさんいらっしゃいます

私は、音楽教室で大人の生徒さんを何人か教えています。
大人になって初めてピアノを始めた方もいますし、子どもの頃に少し習っていて再開された方も多いです。

いずれの皆さんにも共通するのは、「ピアノを弾くのが好き。音楽が好き。」ということ。
取り組む曲はそれぞれのレベルに応じて異なりますが、みなさん一生懸命取り組んでいらっしゃいます。

朝、お仕事前に5分~15分程度練習されている方もいて、私も見習いたいと思うぐらいです。

大人になってもピアノをやらている方は、好きなことに対してまっすぐで、キラキラしているように見えます。

それは、とっても素敵なことです。
そのサポートが少しでもできたらと、私は思っています。

まとめ|ピアノは何歳からでも、再び始められる

ピアノは、年齢に関係なく始められる楽器です。
むしろ大人になってからの方が「音楽の本当の楽しさ」に気づけることが多いもの。

完璧を目指すより、

「今日の音が気持ちよかった」

「この曲が好き」

と感じられる瞬間を大切にしましょう。

再開を迷っている方は、まずは一曲、子どもの頃に弾いた曲を開いてみてください。
そこから、音楽の喜びがもう一度、あなたの中で鳴り始めるはずです。


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私のピアノソロリサイタルが、11月1日(土)13時~ より埼玉県の与野本町にある「彩の国さいたま芸術劇場小ホール」にて開催されます!

バッハ、ショパン、ラフマニノフ、ベートーヴェンと幅広い作曲家の作品を演奏します。

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