♯246 ピアノを練習してないのにレッスンに行くのは申し訳ない?先生の本音と「練習できない日」の向き合い方


「今週は忙しくて、一度もピアノに触れられなかった……」
「練習してこなかったのにレッスンに行くなんて、先生に申し訳ないな……」

レッスン当日、こんなふうに胃が痛くなるような思いをしたことはありませんか?

大人の方なら仕事や家事の疲れ、お子さんを通わせている親御さんなら「今週全然練習させられなかった」という罪悪感。
気まずさのあまり、「いっそ今日はお休みしようかな」と考えてしまう方も少なくありません。

結論からお伝えします。練習ができなかったからといって、申し訳なく思う必要も、レッスンを休む必要もまったくありません。

今回は、ピアノ講師の本音として「練習できなかった日のレッスン」をどう捉えているのか、そしてそんな日こそレッスンをどう活用すべきなのかについて、詳しくお話しします。

筆者プロフィール:
4歳よりピアノを始め、埼玉県立大宮光陵高校音楽科、東京音大ピアノ演奏家コース、同大学院修士課程を修了。コンクール受賞歴多数。奨学金授与、短期留学を経験し、現在は演奏活動と並行し累積50名以上の指導に携わる。現役奏者の視点から、ピアノ上達のヒントや本番に強いメンタル術を発信中。

先生の本音:練習してこなかったことだけで怒ることはありません

もちろん、本音を言えば「毎日しっかり練習してきてくれること」が先生にとっては一番ありがたいですし、上達も早いです。

ですが、だからといって「練習してこなかったこと」に対して頭ごなしに怒ることは、今のピアノ指導においてまずありません。なぜなら、怒ったところで生徒さんがピアノから遠ざかってしまうだけだからです。

「怒られるのが嫌だからレッスンに行きたくない」
「先生に申し訳ないから辞めてしまおう」

そうやってピアノや音楽そのものから離れてしまうことこそが、講師にとって一番悲しく、もったいないことなのです。

人間ですから、やろうと思っていてもできない週は必ずあります。体調が悪かったり、仕事や学校でクタクタに疲れていたり、気持ちに余裕がなかったり。

生活していれば波があるのは当たり前です。

「練習できなかった理由」を一緒に考えるのがレッスンの役目

練習ができなかったとき、先生がまず考えるのは「どうして練習できなかったのかな?」ということです。

実は、生徒さんが練習できない理由は「サボったから」「やる気がないから」だけではありません。

  • そもそも「家での練習のやり方」が分からなかった
  • どこが弾けていて、どこが弾けていないのか自分自身で整理できていなかった
  • 楽譜が難しくて、一人で譜読みを進めるのが苦痛だった

特に子どもの場合、最初から一人で完璧に効率よく練習できる子なんて滅多にいません。親御さんのサポートなしでは難しい時期もありますし、親御さん自身もお忙しい毎日を過ごされています。

だからこそ、レッスン室で「練習できなかった理由」を一緒に紐解いていくのです。

「ここが難しくて止まっちゃったんだね」
「じゃあ、お家ではここだけを右手で3回弾く練習にしようか」

と、お家で無理なく練習できるステップを整えてあげることこそが、講師の大切な役目だと考えています。

練習してない日こそ!レッスンを120%活用する3つの方法

「練習していないのにレッスンに行っても意味がないのでは?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。むしろ練習不足の日こそ、レッスン室を贅沢に使ってください。

1. 先生と一緒に「譜読み」を進める

一人で楽譜とにらめっこするのはエネルギーがいりますが、先生と一緒ならリズムの確認や音読みがスムーズに進みます。

「レッスン内で新しい曲の半分を譜読みして、弾ける状態にして帰る」だけでも、ものすごく有意義な時間になります。

2. 「家での練習のやり方」を身につける

レッスンを「練習の成果を発表する場」ではなく、「正しい練習の仕方を教わる場」として使います。

部分練習のコツや、リズムの読み方、手の動かし方などをその場で先生と一緒に実践します。

3. 「ピアノ・音楽に触れる時間」として楽しむ

普段忙しくてピアノに触れられない人にとって、週に1回(または隔週)のレッスン時間は、日常を忘れて音楽に没頭できる貴重な時間です。

先生の模範演奏をじっくり聴いたり、一緒にピアノに触れて音を奏でるだけでも、音楽的な感性はしっかり育ちます。

気まずいときの先生へのスマートな伝え方

練習できていないときのレッスンで、一つだけお願いしたいことがあります。

それは、「堂々と開き直る」のではなく、正直に今の状況を教えてほしいということです。

×「練習してこなかった~」(開き直ってしまう)
×「毎日練習しました!」(弾けないのに嘘をついてしまう)
◎「今週は忙しくて全然弾けませんでした。」

このように最初に一言伝えていただければ、先生側も「分かりました!じゃあ今日はレッスンの中で一緒に練習して仕上げちゃいましょう!」と、すぐにその日の最適なレッスンメニューに切り替えることができます。

先生に対して申し訳なさを感じる必要はありませんが、「一緒に音楽を楽しむパートナー」として正直に話してもらえると、先生としてもとても教えやすいものです。

まとめ:ピアノは「細く、長く」続けていくことが一番の財産

ピアノの上達の道のりは、決して一直線の右肩上がりではありません。スラスラ進む時期もあれば、忙しくて全く触れない停滞期もあります。

完璧に毎日練習をこなすことだけが正解ではありません。歩みがゆっくりになってしまっても、「細く、長く」ピアノと付き合い続けていくことこそが、人生を豊かにしてくれる一番の秘訣です。

練習ができなかった週も、どうぞ気後れせずにレッスン室のドアを叩いてください。「今日は先生と一緒にピアノを弾きに行こう」くらいの軽い気持ちで大丈夫です。

私たちはいつでも、あなたがピアノの前に座ってくれるのを楽しみに待っています!

★演奏会のお知らせ★

2026年10月12日(月祝)彩の国さいたま芸術劇場小ホールにて、チェロ奏者の入江晴美さんとのコンサート、「橋本智菜美ピアノリサイタルシリーズⅡ Duo Recital ーブラームスに寄せてー」を開催いたします。18:00開演(17:30開場)。

チケットお申し込みはこちらまで→chinalustig.bbb16@gmail.com

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ご相談は1対1のやり取りとなり、他の方に内容がみられることはありません。
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筆者プロフィール:

4歳よりピアノを始め、埼玉県立大宮光陵高校音楽科、東京音大ピアノ演奏家コース、同大学院修士課程を修了。コンクール受賞歴多数。奨学金授与、短期留学を経験し、現在は演奏活動と並行し累積50名以上の指導に携わる。現役奏者の視点から、ピアノ上達のヒントや本番に強いメンタル術を発信中。


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