#213 【実践】移動中だけでOK!ピアノのセンスを最短でインストールする20分ルーティン


「私には音楽的なセンスがないから、いくら練習しても上手くならない……」

そう思って落ち込んでしまったことはありませんか?

実は、ピアノのセンスは「生まれ持った才能」ではありません。
センスの正体は、どれだけ良質な音楽を自分の中にストックしてきたかという 「蓄積」の差 です。

以前、こちらの記事「♯183 ピアノのセンスは才能?実は『聴く』習慣で決まるという話」では、センスを磨くための考え方をお伝えしました。

今回はさらに一歩踏み込んで、忙しいあなたでも移動時間を活用してセンスを最短でインストールできる「 20分間の実践ルーティンを解説します!

筆者プロフィール:
4歳よりピアノを始め、埼玉県立大宮光陵高校音楽科、東京音大ピアノ演奏家コース、同大学院修士課程を修了。コンクール受賞歴多数。奨学金授与、短期留学を経験し、現在は演奏活動と並行し累積50名以上の指導に携わる。現役奏者の視点から、ピアノ上達のヒントや本番に強いメンタル術を発信中。

まずはYouTube検索から。選曲のコツは「一歩外」を見ること

「何を聴けばいいかわからない」と難しく考える必要はありません。

まずは思いついた曲、あるいは今練習している曲の名前をでYouTube検索して流すだけでOK です。

もし、今弾いている曲をさらに魅力的にしたいのなら、「その作曲家が書いた、ピアノ以外の作品」を聴いてみてください。

  • 交響曲(オーケストラ)
  • オペラや歌曲(歌)
  • チェロやヴァイオリンのソナタ

ピアノは「一人で奏でるオーケストラ」と言われる楽器です。オーケストラの重厚な響きや、歌手の息づかいを知ることで、ピアノの音色は驚くほど豊かになります。

「ここはオーボエのように」「ここは合唱のように」というイメージが湧くようになれば、あなたの演奏は劇的に変わります。

センスを最短でインストールする「20分ルーティン」

ただ聞き流すだけでも効果はありますが、さらに効率よくセンスを磨きたいなら、以下の20分ルーティンを試してみてください。

【最初の5分】全体の色と空気感を味わう

まずは、その曲がどんな「色」をしているか、どんな「温度」なのかを五感で感じてみましょう。

「霧がかかった朝の空気」「燃えるような夕焼け」「ベルベットのような滑らかな質感」など、自由にイメージを膨らませます。

この5分で、曲の全体像を心に描きます。

【5〜15分】メロディーの「裏側」に耳を澄ませる

一番目立つメロディーを追うのは簡単です。センスを磨く鍵は、「メロディー以外の音」にあります。

オーケストラならバイオリンの後ろで鳴っている楽器の音を、歌の曲ならピアノ伴奏が刻むリズムや和音の移り変わりに注目してみてください。

「どのように音楽が絡み合っているのか」を意識して聴くだけで、音を聴き分ける力が高まります

【15〜20分】音楽の世界に「没入」する

最後の5分は、冷静に聴くことをやめ、音楽の世界に完全に入り込みます

心の中で一緒に口ずさんだり、鼻歌を歌うつもりで聴いてみましょう。音楽に合わせて頭を揺らしたり、リズムを感じて体を預けるのも良いでしょう。

「客観的に聴く」のではなく、音楽に共感し、その世界の一部になること。この没入感が、実際の演奏時の「表現力」に直結します。

プラスαの習慣:背景を知ると音楽はもっと深くなる

もし移動時間がもう少しあるのなら、20分ルーティンの後にその曲の「背景」を少しだけ調べてみてください

「この曲を書いた時、作曲家は失恋していた」
「王様のために書かれたお祝いの曲だった」

といったエピソードを知るだけで、音の捉え方は変わります。

知識と感覚が結びついたとき、あなたの理解はさらに深まるはずです。

センスの正体は「音楽へのこだわり」

「男の子の方が音楽的なセンスが良い子が多い」という話を聞いたことはありませんか?

これは「男の子だから」とか、「生まれつき才能に差があるから」ではありません。実は、音楽の道に進む男の子は音楽オタク」の傾向があるからです。

音楽高校・音楽大学と進んできた私もそう思います。

幅広い作曲家の膨大な作品を聴き込み、楽譜を眺め、細かな音の動きにこだわる。
その「こだわり」の強さが、周囲にはセンスとして映っているだけなのです。

つまり、 センスとは「音楽へのこだわり」 です。


今回紹介したルーティンを繰り返すと、今まで素通りしていた楽譜の一箇所に対して

「ここはあのアリアのように、少し溜めて弾いてみようかな」

といったこだわりが自然と芽生えてきます。

「私にはセンスがない」と落ち込まないでください。あなたは今、このルーティンを通じて「こだわり」を貯金している最中なだけなのです。

まとめ:明日の移動時間から変えてみよう

毎日20分。このルーティンを積み重ねることで、あなたの音楽的センスは確実に向上します

次のレッスンで、先生をあっと言わせる演奏を目指してみませんか?
さあ、明日の通勤・通学路から、あなたのイヤホンを「センス向上ツール」に変えてみましょう!

【あわせて読みたい関連記事】
今回の「実践編」と合わせて、こちらの「理論編」も読むことで、センスが磨かれる仕組みがより深く理解できます。
♯183 ピアノのセンスは才能?実は「聴く」習慣で決まるという話

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筆者プロフィール:

4歳よりピアノを始め、埼玉県立大宮光陵高校音楽科、東京音大ピアノ演奏家コース、同大学院修士課程を修了。コンクール受賞歴多数。奨学金授与、短期留学を経験し、現在は演奏活動と並行し累積50名以上の指導に携わる。現役奏者の視点から、ピアノ上達のヒントや本番に強いメンタル術を発信中。


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